ウィジードッグクラブ

犬のしつけと訓練

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「ハウスは狭くてかわいそう」

「犬を閉じ込めるのは嫌だ」

クレート 私がしつけ教室でクレートやケージなど「ハウス」の使用をおすすめすると、こういったご意見が出ることがあります。実は、私もドッグトレーナーになる前はまったく同じように考えていました。「広いところの方がストレスたまらないよね!」という安易な考えのもと、ハウスを一切使わない生活を送っていたのです。

しかし、今や、自分でも驚くほど、考え方が180°変わりました。ハウスを“上手”に使うことこそが、日常生活において、問題行動を抑制することにつながり、そして愛犬の大切な命を守ることにつながる、と認識するようになったのです。

今回のコラムでは、なぜハウストレーニングが必要なのか、について書き綴りたいと思います。

避難時、それは愛犬家のマナーが問われる時

2019年に発生した大規模台風で避難を余儀なくされたとある飼い主様からいただいた言葉は、私にとって、ドッグトレーナーとして日ごろからの避難を想定していたトレーニングを再度考えさせられる機会となりました。

「本来、大型犬は一緒に入れないと言われたのだけれど、ハウスに入って大人しくできるから特別に許可をいただいて避難所に一緒に行くことができました! 大変だったけど普段からハウスに慣れておいて良かったです!!」(こちらの記事をご参照ください)。

ケージ台風や地震など、犬を飼っているのであれば愛犬と一緒に避難をするということを常に考えなければいけないご時世になってきました。
古い話ですが、避難所の中に犬は入れないという規定の場所で、犬は校庭の鉄棒につながれての生活を余儀なくされた、というものがありました。ひどい話だと思います。しかし、私たち愛犬家が常に心に置いて置かなければならないのは、周りにいる人が全員犬好きとは限らない、犬が嫌いな人もいる、という現実なんです。犬の吠えや臭い犬を警戒し、犬が人と同じ空間にいることを嫌がる人たちも多いのです。そんな嫌犬家と呼ばれる人たちの不安や不快感を払拭するためには、まずは飼い主全員が、犬を飼う者としてそれなりのマナーを身につけていくことが大前提となると思います。

その一つがハウストレーニングです。

普段ハウスに入り慣れていない子は嫌がって吠えはじめることも十分考えられます。普段からハウスに慣らして、いざという時に犬が吠えたりしないようにしておくことも、愛犬家に必要なマナーのひとつだと思うのです。そして、それは、時と場合によっては、自分の愛犬の命を救うことにも直結するのだと認識しておくことが大切です。

「フリーで放置」をなくしませんか?

ハウスに慣れておくことが必要なのは、避難の時ばかりではありません。以前のコラムでマーキングについて書きましたが、ハウスなどには入れずに自由に放置し続けたため、管理・監視が行き届かず、犬はマーキングしてしまう……よくある事例なんです。しかも、この事例は、ピンポンや物音に吠える、拾い食いをする、興奮して飛びつく、などさまざまな問題行動と呼ばれる行為に発展することが多いのです。

その原因が自由奔放に行動させたことにある場合は、多くのケースにおいて、ハウスなどを有効活用して行動の制限をすることで問題行動が抑制されます。

今回は、ハウスに入れる時間を作ることの大切さを話しましたが、とは言え、やはり犬たちの運動欲求をスポイルするのも事実ですから、できるだけ散歩の時間や一緒におもちゃ遊びをする時間を増やしたりして、運動機会を確保するとともに愛犬と濃厚にコミュニケーションをとる時間を作っていくことも忘れないでくださいね。

プロフ

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