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変性性脊髄症

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サルコペニア

筋肉が量的あるいは質的に減衰して力が入らなくなる現象を「サルコペニア」と言います。一番わかりやすいのは、入院などで運動をしないと筋肉が細くなる、あの症状です。ただ、そもそも「サルコペニア」の定義がバラバラですので、加齢により筋量や筋力が低下する現象に限定される場合もあれば、加齢以外の原因で、つまり寝たきりや病気などで筋肉に力が入らなくなるケースを含む場合もあります。

今回は、加齢性サルコペニアに関して、筋肉そのものが新しく生まれ変わる力あるいは再生する力が衰える、いわゆる栄養学的な筋力の衰えではなく、神経筋シナプス、つまり神経伝達機能が衰える神経学的な衰えによる症状についてお話します。まだまだ未解明のことばかりのようですが、DM犬は神経機能が衰えることで筋委縮になるわけですから、そこにDM症状進行の予防に関して、何かしらのヒントが埋まっているかもしれません。

神経筋シナプス

筋肉(骨格筋)を動かそうと思うと筋肉は動きますよね。この時、脳から出た指令が電気信号となって筋肉に伝わります。筋肉に到達するまでは神経細胞の中を伝達していくのですが、神経細胞から筋肉細胞に指令が伝わる場所、結合部ですね、それを「神経筋シナプス」と言います。脳から筋肉への指令ですので、その神経は当然「運動神経」です。

加齢により運動神経の細胞=運動神経細胞そのものも減ってしまうようですが、神経と筋肉のつなぎ目である神経筋シナプスの機能も衰えてくるんですね。それはマウスの観察で明らかになっています。さらに、マウスの観察では、カロリー制限したり、運動させたりすることで、そのシナプス減衰(筋肉部分のヒダが減ったり、シナプス自体の形が変わったりする)が予防できることもわかっています。

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DM犬の運動療法

まだまだはっきりしないことは多いようですが、DM犬でも適切な運動をやらせることで、進行を抑えられるとする研究報告もあります(⇒DM犬の理学療法)。運動神経細胞の減少や神経筋シナプスの機能衰退による加齢性サルコペニアでも、老齢期のマウスについて、運動の効果があったと報告されています。

神経機能の衰えによるサルコペニアとDMの症状進行による筋委縮って、何かしら似通っていると思うのです。

プロフ

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