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変性性脊髄症

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カラダに入れるタンパク質とカラダの中のタンパク質

皮膚や筋肉、骨、内臓はもとより、カラダの中で化学反応に関係する酵素も、タンパク質がメイン材料になっています。

「タンパク質って食べ物の中に入っているものでしょ?」と思われましたか? 実は、食べ物の中に含まれているタンパク質とカラダの中のタンパク質は、どちらもタンパク質ですが、同じタンパク質ではありません。

便宜上、食べ物の中のタンパク質を「摂取タンパク質」、カラダの中にあるタンパク質を「体内タンパク質」と呼ぶこととします。

口から入った摂取タンパク質はカラダの中でアミノ酸などの小さな分子に分解されます。一方、体内では、必要な場所ごとに、それらの小さな分子から様々な体内タンパク質が作られていきます。つまり、口から入った摂取タンパク質がそのままの形で私たちのカラダの中で体内タンパク質となるわけではなく、別のものに作り変えられていくのです。

そしてひとつ覚えておいて欲しいのは、カラダの各部位で作られる体内タンパク質は、自分の遺伝子の情報に基づいて作られている、ということです。

子供は親の「遺伝子を受け継ぐ」のか、「DNAを受け継ぐ」のか

ところで、遺伝子って何なのでしょう? 子供は親の「遺伝子」を受け継いでいるのでしょうか? それとも「DNA」を受け継いでいるのでしょうか?

ヒトも犬も、父親と母親から染色体を1本ずつ受け継いだ受精卵という1つの細胞から生まれ、その細胞が分裂を繰り返すことで成長していきます。染色体の中にはDNAが、DNAの中には体内タンパク質を作る情報(設計図)が入っています。その情報が含まれているDNAの部分を遺伝子と言います。つまり、子どもは、DNAを受け継ぐことで遺伝子が持つ体内タンパク質の設計図を受け継いでいるわけです。

つまり、遺伝子とDNAは完全に同じものというわけではありませんが、「遺伝子を受け継ぐ」でも「DNAを受け継ぐ」でもどちらでも正解ということですね。

DM(変性性脊髄症)発症の原因となるタンパク質

犬のDMは、ヒトのALS(筋萎縮性側索硬化症)という病気と同じく、SOD1という酵素の変異が原因となっていることが突きとめられました。SOD1は体内で作られる酵素、いわゆる体内タンパク質のひとつですので、DM犬の体内には、その変異SOD1を作る変異遺伝子というものが存在しているということになります。

変異遺伝子を持っているから必ずDMが発症するというものではありませんが、変異遺伝子を持っていない場合はDMを発症することはありません。DMを発症させる変異遺伝子は両親のどちらかから受け継いだものですので、今後、すべてのブリーダーがDM犬のデータをもとにその遺伝子を排除しながら交配すれば、いずれDM犬が誕生しなくなることもありうる、というわけです。

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